2024.05.14

仮設団地を国交省と共に現地視察

「皆様に感謝。一刻も早く被災者へ提供を」

 全木協として取り組む能登半島地震における応急仮設木造住宅建設。現在、8団地551戸の建設に取り組み、5月14日には、完成した南志見多目的グラウンド仮設団地への入居開始が予定されています。そうした状況を踏まえ、全木協は5月11日に、JBNと合同で建設中の町野仮設団地、鳳至小学校仮設団地の現地視察を実施し、各県連・組合(6県連・組合20人)とJBN(61人)をはじめ、国土交通省住宅局(13人)、不動産・建設経済局(3人)、建設業振興基金(3人)、社労士法人アスミル(3人)の他、報道関係5社も参加しました。

 国交省及び報道関係者等はバスで移動し、2団地を訪問。初めに訪れた鳳至小学校仮設団地では、主幹事工務店のエバーフィールド・久原社長(全木協建設統括本部長)から、仮設住宅の仕様や団地ごとに壁の色を変更している点、能登を象徴する黒い瓦を使用している点等を説明しました。
 その後、仮設住宅を視察し、参加者は住宅の工法や細かい仕様について現場監督に確認するなど熱心に聞き取りを行っていました。
 国交省住宅局の参加者は、道中見た倒壊家屋について、「非常に被害が大きい。気持ち新たに対応していかなければならない」とし、仮設住宅について「全木協の皆様に感謝するとともに、一刻も早く被災者に提供することが必要」と述べました。木造での仮設建設について「地域材を使い、能登に合わせた瓦など、被災者にとって住みやすい、気持ちの良いものを提供いただいている」としました。
 国交省不建局の参加者は、就労者の処遇改善の面で、「CCUSを活用いただき、設計労務単価並みの賃金で働いてもらい、良いものができるのではないかと楽しみにしている」と述べました。また、被害が大きく撤去も大変な瓦が悪者になっているとの話題に触れ、「能登地域に合わせた瓦を利用いただき、風評被害を払しょくし、良さのPRにもつながると思う」と述べました。
 2ヵ所目の町野仮設団地では、実際に就労者が作業する様子や内装の見学、カードリーダーで就労履歴を蓄積する環境の説明を受けました。
 建設業振興基金の参加者は、仮設現場でのCCUS登録・活用について、「今後の大工就労者の処遇改善につながるように基金として頑張っていく」と述べ、仮設住宅の仕様について「熊本同様に質の高い住宅で長期間快適に過ごせる。集会所等を設置しコミュニティにも配慮したもので、能登の風土に合わせたもので非常に良いもの」と評価しました。

各県連・組合が視察し就労者を激励
 同じくして各県連・組合及びJBNの参加者は各々の車で移動し鳳至、町野の2団地を訪問しました。
 町野では全木協の坂口事務局長から仮設住宅についての説明を受けるとともに、厳しい環境で就労する所属組合員の激励を行いました。
 また、監督に団地の進捗状況や周辺地域の断水状況などの質問をする瞬間もありました。