CCUSかんたんスタートキャンペーン始まる
【東京都連発】11月6日、東京都連は「キャリアリンク説明会」を開催。オンラインも含め5組合・33人が参加・視聴しました。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の機能改善により、現場に PC 設置が不要なカードリーダー(ロギング機能。カードリーダーに就業履歴が一時保存され、後で事業所のパソコンにデータを読み込む機能。現場に持参するのはカードリーダーだけで済む)や安価なカードリーダーも使用可能になり、電話発信(ガラケー可)で就業履歴の蓄積が可能な「キャリアリンク」を安価に提供する「CCUSかんたんスタートキャンペーン」が10月16日から始まっています。
今回の説明会では、3つの講演・報告がありました。
ひとつめは、一般社団法人建設業振興基金の川浪信吾普及推進部長による「進化する建設キャリアアップシステム」と題して、ロギング機能やキャリアリンクなどの比較、登録事業者・技能者への様々な割引・特典がある「CCUS応援団」の紹介などがありました。技能者が自分のCCUS登録データーをスマホアプリで確認・活用できる「技能者パスポート」の実証実験を行っていること、資格取得や就業履歴などにポイントを付与する制度の開発など、技能登録者の利便性の向上にむけて、今後の可能性について説明が行われました。
ふたつめは、コムテックス株式会社・建設DX推進室谷岡奈美氏より、「CCUSかんたんスタートキャンペーンについて」講演が行われました。「キャリアリンク」は、同社が開発した、国土交通省の受託事業から生まれたシステムで、とりわけ、数ある就業履歴データー登録システムの中で、唯一「電話をかける」(ガラケー・スマホ)ことで入力することが可能なシステムです。登録現場に電話番号が振りだされ、事業者は、電話番号を現場に掲示します。作業員は、現場から、その電話番号に電話するだけで、就業履歴が蓄積されるシステムです。特徴として①施工体制登録やカードリーダーの設置など事前準備が不要。事業者及び技能者登録は初回に一度登録するだけで済みます。②技能者は、自分のスマホ・ガラケーから専用の電話番号に「電話をかける」だけ。その際、通話料はかかりません。③現場事務所がない・工期が短い・管理者が常駐しない「小さな現場」に最適。現場にはPCもカードリーダーも設置不要。技能者がカードを持参していなくても、対応可能です。
本キャンペーン(26年3月末まで)では、通常版プランの初期費用10万円と、月額出面課金(通常100出面1,000円)が無料。1セット通常24,000円が15,000円に割引され、気軽にスタートすることができます。1年以上キャンペーンを利用し、その後通常版に移行した場合は、初期費用10万円は不要となります。
3つめは、実際にキャリアリンクを導入して就業履歴を蓄積している大安建設株式会社菅原良和代表取締役(前東京都連委員長)が経験報告。「工期が短い小口工事は、まとめ現場登録が可能で、複数の現場を一つの現場としてまとめて管理・登録することで、施工体制情報の入力が楽になった」と報告がありました。
経歴証明可能期間が終了する 24 年 4 月 1 日以降の経験は、CCUS に蓄積された情報のみが能力評価の対象となることから、希望するすべての組合員と技能者がどんな現場でも就業履歴の蓄積ができるよう、CCUS への技能者・事業者登録、現場・施工体制・作業員名簿登録、現場へのカードリーダー等の設置や API 連携システムの利用を急いで広げていく必要があります。
先がけて、10月18日に首都圏ユニオンが開催した説明会には、43人が参加。講演中にスマホから申込みした仲間もおり、感想では「安い、簡単、楽」との意見が多数寄せられ、好評でした。